MBバルキリーフルアクション化指南その4

WF2012冬にてイベント販売された【メタルボーイ】VF-1バトロイドバルキリーを使用して、フリーポーズ仕様の【メタルボーイ】をフルアクション化するという作例を少しずつ公開しています。

【頭部レーザー機関砲編】
まずは、比較的簡単なS型/J型の場合。
工作は同じなのでS型で説明していきます。

まずはいきなり仮軸を切り飛ばします。
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軸があった中心にケガキ針で印を付けます。
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【使用工具:ハセガワ モデリング スクライバー】

2mmピンバイスで穴を開けます。
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ケガキ針で開けた穴がピンバイスの穴開け位置がずれないようにするガイドの役割を果たします。
頭側にも同様に2mm穴を開けておきます。

レーザー機関砲側に2mmのしんちゅう線をしっかりと差し込みます。
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この時しんちゅう線の長さの取り方にコツがあります。
長さは経験からですが、Sの場合約10mmの軸長をとります。肩関節や股関節など負荷の大きいところは15mm以上の軸長をとる場合もあります。
理由はしんちゅう線が回転軸となるので、耐久性や保持力を確保するためです。
レジンは粘りもありますがヘタりやすくもありますので、軸として何度も回転させているとだんだん緩くなってきてしまいます。
パーツの重さに対してある一定の長さがないと保持力が足りずクルクル回ったり、スポスポ抜けたります。
レジンとしんちゅう線の接触面積(軸長x直径x3.14)は摩擦係数に比例するので、ある程度以上の長さの軸とすることでへたりにくくなるのです。
しんちゅう線の太さは摩擦係数を高くするという同じ理由で基本的には2mmを使用しています。

これでS型頭部は完成。
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レーザー機関砲は自由に回転します。
ポリキャップなどは使用していませんが、レジンの粘りと柔軟性で渋さも良い感じです。

次は少し工夫が必要なA型頭部です。
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メタルボーイはやんわりフリーポーズ仕様なので、普通に組み立てるなら例えば写真のようにしんちゅう線で軸打ちをして・・・
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お好みの角度で固定してもらうことになっています。

今回は軸がない形状のパーツをいかに可動化させるかのアイデア例です。
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準備するものはポリパーツのランナーです。今回は直径3mmのものを使用します。
コトブキヤさんの市販ポリパーツのランナーはちょうど直径3mmに統一されていますので何かと便利です。

レーザー機関砲の回転軸となる中心部分をマークします。
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3mmピンバイスで穴を開けます。
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いきなり3mmで穴を開けようとするとまず中心がずれてしまうので注意です。
ピンバイスは1mm→2mm→3mmというように徐々に太くしていくことで中心がズレにくくなります。

ポリランナーを差し込み1mmちょっと飛び出す長さでカットします。
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反対側も同じ工作をします。

頭部パーツの回転軸の中心となる場所を定規で測ったりして割り出し、3mmピンバイスでほんの少し(0.5mmくらい)のへこみを作ります。
反対側にも同じ工作を施します。
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この穴はポリランナーが刺さる軸穴ではなく、ポリランナー軸の位置を安定させるのが目的ですので浅く開けるのがコツです。

回転軸面にそれぞれ1mmほどポリランナーが飛び出した状態のレーザー機関砲は、頭パーツのスリットにつっかえてハマりません。
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これで正解です。
このポリランナーは突っ張り棒のように軸の外側にテンションをかけて、回転軸の渋さを保持する仕組みです。

できるだけ飛び出していた方が高いテンションがかかり軸がより渋くなりますので、うまく出っ張り具合を調整して圧入します。
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上手に圧入するコツとしては、ポリランナーの断面をナナメにカットしておくとよいです。
高さが低いところをとっかかりにすれば頭パーツのスリットに入りやすいです。

出来上がりのA型頭部。
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ポリランナーが中心軸となって回転します。
また、外側につっぱっているので、非常に渋さのある保持力も実現しています。

今回の工作はここまで。
ご紹介した工具やパーツはメタルボックス店頭や通販でもご購入いただけます。

「MBバルキリーフルアクション化指南」は、さらにもう少し動かせるようにするために、少しだけ工作難易度と工夫度が高くなる【上級編】として続きます。
ここまでの工作をおまとめで見たい場合は、ブログ画面右の「カテゴリー」から「Sファクトリー」を選択してください。

全然関係ない話ですが・・・・
先日、店番をしていてお客さんと話していた時に、今度家族で兵庫の竹田城に行くとか行かないとかという話題に。
Sの地元の庭みたいなところなので年に数回はすぐ側を車で通るのですが、間違いなくいつも素通りです。
小高い山の上にある城跡だったと記憶していますが、なんかありましたっけ?と聞いたところ、山にガスがかかった時には雲海のように見える時もあるとか。
なんだかペルーのマチュピチュみたいな感じですね!と笑いながら話していました。
そんなに高い山でもなかったはずですが、ちょっと気になって調べたところ「日本のマチュピチュ」とかそのままのフレーズも出てきました。
モアイとかストーンヘンジとかナスカの地上絵とか大好きなSなので、こうなってくるとすごく気になってきてしまったので先日ドライブがてら行ってきてみました。
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確かになんだかマチュピチュ。
標高350m程度とは言え斜面の駆け上がりが急な山なのでなかなかの絶景でした。
近所の名所はなかなかいかないものですので、次は五色塚古墳でもいってみるかな?